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No.52
「人に言いたいことを自分に向けてみる」
平成20年5月10日
みなさんこんにちは。春名芙蓉です。風薫る爽やかな季節がやってきました。
つい先頃まで雪の積もる山里を眺めていたのに、いつしか桜が咲き、今は新緑が目に鮮やかな山々を眺めています。時のたつのは早いものですが、一刻一刻大切に過ごしたいものですね。
さて、今までみなさんに「意識を高めてください」と申し上げてきましたが、「意識を高めるためにどうしたらいいか」ということの一つの答えは、「自分を知る」ということだと思います。
誰でもそうですが、自分のことは見えず、人のことはよく見えるものです。
人のことが気になって、その人に「文句を言いたい、注意したい」と思ってしまうことがありませんか。そんな時、人に言いたいことを、そのまま自分自身に向けてみてはいかがでしょう。
私は、若い頃、「自分では気づいていない欠点を知りたい。気づいた人がいたら言って欲しい」と思っていました。「自然は、苦しいこと、困ったことにぶつからせて、自分が反省しないといけないことを教えてくれている」と信じていたからなんですね。
もし、苦しいことが目の前にあれば、「どんな反省でもします」という気持ちになれますが、何もないときには、「反省しないといけないことを教えてください」という気になれません。
どこかで、「言われたくない」、「人にはいいところを見て欲しいし、嫌なところは見せたくない」という「我」が邪魔をするからです。
「そういう自分の心を赤裸々に知る、というところから問題は解決する」と思ったこともありました。だから、言葉にも顔にも出さなくても、心の奥で動いている心や、ふっとよぎる心までチェックしてそこを反省しました。「あっ、こんな心が動いた」と、それまでは気にもかけなかった小さな心の揺れまでチェックしたわけです。
人に何か言いたいことがあった時には、「それを自分が言われたらどうだろう」というように、人と自分とを置き換えて考えてみました。人の欠点が見えたときには、「これは自分自身のことだと自然が教えてくれている」と思って、人の欠点をそのまま自分に当てはめて反省したこともありました。
みなさんも、「私の気持ちをちっともわかってくれない」と人に対して思えるときは、「それなら、相手の気持ちを私はわかっているだろうか」と自問自答したらいいと思います。「あの人はあんな欠点がある」と人が見えてしまったときは、「自分にも同じような欠点があるから、その欠点が気になってしまうんだ」と思ったらいいでしょう。
「反面教師」という言葉がありますね。「悪い面の見本で、それを見てそうなってはいけないと教えられること」とされていますが、決して反面ではなくて、自分自身のことだと思えばまちがいがありません。形は違っても、誰にでも同じような欠点があるのですから。
私たちには、人間関係を通じて学ばなければならないこと、知らなければならないことがいっぱいあります。その「知らなければならないこと」というのは、相手のことではなくて、自分自身のことなんですね。ですから、人に言いたいことがあったら、それを自分に向けてみてください。
そのように、人を道具に自分自身の反省を積み上げていると、いつしか、みなさんも、「どんな人にも温かく、明るく、爽やかに感じてもらえるような人間に育て上げられている」ということになると思います。
自然は、「意識を高める」ためのきっかけを、身近なところにいっぱい用意してくれているんですね。
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