No.30
「感動、感激が自然を動かし、人の心を動かす」
平成17年11月30日
みなさん、こんにちは。春名芙蓉です。
平成17年もあと1ヶ月ほどになりましたね。
私の住む山里にも、白いものがちらちら舞う季節になりました。
私は、雪が大好きなんです。
私の住んでいる岡山の津山はすごい雪が降るんですが、こちらでは雪になると交通の便も悪くなるし、屋根の雪下ろしもしなくてはいけないし、いろんな面で大変で、雪が嫌いな方が多いようです。でも私は、20年ほど前にここにきてから、一度も雪が嫌だと思ったことがありません。「どうしてみなさんが、こんなに純白の世界が嫌なんだろう」と思うくらいです。もちろん、車の排気ガスで汚くなるところもありますし。融けたらべとべとになって歩きにくいという面もありますが、私はそんなことよりも、山々や田畑を真白に包んでいる美しい風景を見たら、「ああ、きれいだなあ」と心が洗われるんです。私は、何を見ても、いいほうに目がいってしまいます。これはやはり、今までにプラスの意識が積み重なってきましたので、いいほうにいいほうに心が引っ張られているんだと思います。だからみなさんも、いいほうにいいほうに意識を向けて、いい世界を引き寄せるように、生活や考え方の全てが変わっていかれたらいいですね。
いつも申し上げていますが、何かマイナスのことがおきたら、人間の意識は勝手に下がっていきますでしょう。意識が下がれば、下がったところの類が類を呼ぶで、マイナスの次元のものが集まってきます。嫌なことが耳に入ったり、面白くないことに遭遇したり、どんどん嫌なことが寄ってきますね。これは、ほとんどの方が体験されていると思います。だから、意識が下がってしまったら、よほど切り替えて、いいことを思ってください。「これではだめだわ」とか、「情けないなあ」とか、「嫌だな」とか、「しんどいな」とかいうような気持ちから、心を持ち上げて、「でもこれはよかった」、「これはそんな中でもありがたいんじゃないか」というように、ありがたい気持ちに切り替えたときには、必ず意識は上がっていきます。どんどん上げるには、もっともっとそういう喜び方をしてください。
人は、悲しみを広げるのは簡単なのに、喜びを膨らますのは難しいんです。いったん下がりだしたら、どんどんボールが坂を転がり落ちるように、重力がかかって落ちていきます。下がるほうの引力が大きくて、上がるほうの力は人間には欠乏していますね。だから、「一つからでも喜んでほしいな」と思うのと、みなさんはよく、例えば身体が悪かった人でも、「少し良くなりました」とおっしゃいますが、少し上がるのと、少し下がるのとの差は大きいんですね。だから、「少し」という思い方がいけないんだと思うんですね。私は「少し」という言葉は嫌いなんです。「少しじゃない、すごいんだ。ああ、すごくよかった、ありがたい」というように気持ちを広げてください。そう思えば自分も嬉しいですし、そのバイブレーション、周波数といいますか、そういうものが響いて、寄ってくるものが違ってきて、喜びがますます大きくなるんですよ。
仕事を進める上でも、「一歩進んだ」と思う意識がだめなんです、一歩じゃなくて、大きな前進なんです。大きく喜ぶ心で、エネルギーが増えてきます。エネルギーに満たされたら、勝手に上がっていくんです。ガス風船の糸を離したら、勝手に舞い上がるように、無条件で上がっていくんですよ。私は人生の中で、そういうことをつかませていただきました。大きく喜び感動することで、成らないと思っていたことでも、成っていきました。喜ぶ意識は、自然を動かしてくれます。人の心も動かしてくれます。
私は、「目に見えない自然に応援していただいて生かされ、動かされてきた」と思って、今日まできました。その中で、何かうまく進みだしたときなどでも、「自然が微笑みかけてくれた」というような小さな思い方ではなかったんです。「自然が自分を応援してくれた」ということを感じるのに、ワールドカップのサッカー場を埋める大観衆が、「うわーー」という声援や、「バンザーイ」という沸き立つ喜びを送ってくれているほどの大きさを感じるんです。「にっこり微笑んでくれた」じゃなくて、地鳴りのするほどの自然の喜び、応援してくれている感じがして、それがまた自分を奮い立たせてくれるんです。そんなバイブレーション、感動が、私の魂を震えさせてくれるんです。「ちょっと」とか、「一歩」とかいう思い方では、感動、感激が弱いといいますか、スケールが小さいんですね。私は喜び方が大げさかも知れないけれど、大げさでも損をしないでしょう。喜びすぎても、誰も悲しまないでしょう。
でも、もし自分が悲しい心になったときは、その悲しさが周囲の人に伝わりますから、「かわいそうに」とか、「大変だろうなあ」とか、「そんなに苦しいの?」とか思わせないのが、私の一生を通しての生き方でした。絶対に人にマイナスのことを言わない、親子であれ、夫婦であれ、そういうマイナスは口にしないということで人生を歩んできました。もちろん、いい事は口にします。いい事は、倍にも三倍にもして、嬉しさを膨らませて言います。
いろんな方とお話をして気がついたのですが、「私の想いは、他の人よりも大きいんだな」と思います。私が食器にのせるお花の絵を描くときでも、絵の具を塗りながら、「どうかこれを見て活性してください、どうかこれで幸せになってください」という想いを強くのせていましたね。想いが強いんですね。だから、今、食器を見て、感動してくださる方が多くなったのを聞いて、「想いとは伝わるんだ」ということを知りました。強い想いが、人の心を動かすんでしょうね。