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No.36
ありがたいと思うだけで、エネルギーが増えますよ(春名芙蓉との集いの中から抜粋)
平成18年7月19日

―参加者
芙蓉先生がおっしゃる「明るくいい心を持って生きるためにはエネルギーがいる」という意味はわかりますが、そういうエネルギーは自然からもらえるのですか?

―春名芙蓉
そうですね。「エネルギーが欠乏する」とか、「エネルギーがあふれてくる」という意味は、お分かりになりますか?

―参加者
それはわかります。

―春名芙蓉
「エネルギーがあるかどうか」は、自分の気持ちが沈んでいるか、うきうきとしているかの違いでおわかりになるでしょう。それでは、「どうしたらエネルギーをいただけるか」といえば、一つは大自然に触れることです。

たとえば、気持ちが沈んでいた人が、広々した海を見たり、緑の山波を見たりすると、ふうっと大きな息を吸えますね。深呼吸して、「ああ、気持ちがいいなあ」と誰でも思えると思います。ひろーい海が見え、はるか向こうに浮かんだ船や白い波を眺めることができたら、「ああ、幸せだなあ、気持ちが楽だなあ」と思えるでしょう。そのときには心は沈んでないと思うんですよ。これは、無条件でエネルギーをいただいている証拠です。自然からすごいエネルギーというか、霊気をいただいたときに、みなさんは心も体も健康になるはずです。

ところが、たくさんの人の中にいると、エネルギーが欠乏してしまいますね。繁華街や遊園地などの人込みに行けば疲れて帰ってくるということもありますし、常に人が周囲にいたり、ストレスの多い会社に勤めていたり、緑や自然のない、人、人、人ばかりの息が切れるようなオーラの中で毎日暮らしていたら、やっぱりぐったりくると思うんですよ。そんな毎日を過ごしていたら、エネルギーはかなり減ってきます。自然の中にいることと比べたら全く別の感じになるんですね。

だから、「自然に触れることでエネルギーをいただけるのですか?」というご質問に対しては、その通りなんです。でも、多くの人たちの場合、そんな人込みの中に身を置いて仕事をしなければならないですよね。

ですから、「そんな環境の中で、どうしたらエネルギーがいただけるか」ということを、みなさんにお教えしたいのが、私の願いなんですね。どんな環境に身をおいていても、そこでエネルギーをいただくには、いつも申し上げていることですが、感謝、喜びの意識を持つことが大事なんです。でも、「愚痴を言わないで、感謝してください」と言われても、「どうして感謝したらいいのかわからない」という方もおられると思いますが、ここで知っていただきたいことがあるんですね。それは、みなさんが「自分がいかに幸せか」に気づいておられない、ということなんです。

私の場合は、「感謝しなさい」と言われなくても、勝手に感謝できたほうなんです。なぜかといいますと、若いころからずっと体が弱かったんです。だから、「今日一日、無事で元気だった」ということを、おのずと感謝できたんです。同じように、体の弱い方や、病気で寝ている方の中には、「今日は無事だった」と思える方もおられるでしょうが、元気な方は、「今日私はどこも痛いところがない、元気だ、ありがたいなあ」とつくづく思えているでしょうか。普通に元気で、何も特別困ることもない方は、そう思いにくいですね。でも、そうして感謝もなく過ごし、その上に気を遣ったり、悩んだりしていると、そのうちに、エネルギーが減ってくるんです。愚痴を言っている人、不平不満のある人、人を悪く見ている人、自分を責めたり「私はだめだ」と卑下したりする人、こういうタイプの方は、エネルギーがどんどん減っていくんです。だから、減らさないような心の持ち方、「毎日、エネルギーを増やしていこう」という気持ちが必要です。

結局、エネルギーをもっと増やしていくためには、「ありがたいなあ」と喜べばいいんです。ただ表面的に喜ぶか、心の深いところで喜ぶかによっても、全然違ってきます。物質的な豊かさだけを喜ぶのではなくて、「今日を生かしていただいてありがたい。大きな自然の愛を感じて感謝しないともったいない」というように思える人は、勝手に喜べるようになるんです。「今日も元気だ。その上、食事もおいしかった。今日もたくさんいただけた」と思えるか、たくさん食べても当たり前、元気も当たり前になれば、そこが落とし穴になるんです。

―参加者
はあー、そうなんですねー。本を読んでも、なかなかわからなかったんです。ああー、今思えば、何でも当たり前で暮らしていましたねー。今まで幸せが当たり前になっていました。

―春名芙蓉
そうですよ。幸せは当たり前のことではないんです。すごいことなんです。幸せでない方もいっぱいあるんですから。