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No.50
「意志を強くして、自分の弱さを突破する」
平成20年2月12日
みなさん、こんにちは。春名芙蓉です。
岡山県北にある私の住まいの周辺は、今、山も田畑も真っ白な雪で覆われています。汚れのない純白の世界を眺めていると、私の心はますます澄み切ってきて、「この世」ではない、どこか別世界に漂っているように思えてきます。今までの人生を振り返ると、「なんとありがたい心の境地なんだろう」と感謝せずにはおれません。
みなさんは、「苦しみも悩みも何もない世界に生きることができれば、どれほど幸せだろう」と思われるでしょう。でも、苦しみも悩みもない世界に常にいたとすれば、そこには成長がなく、きっと、それが当たり前になって深い感謝もわいてこないでしょうね。
私たち人間は、人生でいろんなことにぶつかります。最初は小さなことですぐに心が動揺し、前に進むこともできず押し流されてしまうようなことが繰り返されるかもしれません。しかし、ぶつかるたびに心の成長が促され、だんだんと踏ん張ることができるようになり、さらには、少しずつでも前に進むことができるような自分に育ててもらえるのだと思います。そんなふうに、「この世」はできているのではないでしょうか。七十数年の人生の中で、私はそう思えるようになってきました。
「自分が一番困ると思うことの中にこそ、自然から与えられる一番大きな愛が宿されている」と私は思っています。人生で心が動くことが何もなかったら、鍛えられません。さまざまなことがあってこそ、「乗り切ろうとするエネルギー」を積み上げることができます。
私は今まで自分に負けそうになっても、強い意志で突破したことがすごくたくさんあります。
心が崩れそうになったとき、「これではだめだ」、「こんな弱い心ではいけない」というように、自分を信念で突き上げて、突破してきたと思います。
「正しい自分でありたい」と願い、自分の弱さを克服しようとしたときに、自然が助け舟を出してくれます。強い意志をもって心を奮い立たせたとき、そこに自然の力が働いて引っ張ってくれるんです。「正しい自分でありたい」と願う意志の強さをもつことで、自然が正しい方向に導いてくれるのです。
今日まで私には、「自然から心を試していただいた」と思える繰り返しがあり、その中で、「人間の一番困るところに、大自然の愛がある」という悟りをいただけました。
この世に生きているかぎり、これで完成というものはありません。
どこまでも、上があります。自分が上がろうとしないでも、自然の方が後押ししてくれています。
だから、「困ったな」と思うときは、次に上げていただくテストだと思ってください。みなさんには、そのあたりで迷わないように、自分を見失わないようにして欲しいと思います。
誰のためでもない、自分のためだと思って、「正しい心で生きよう」という強い意志をもって、どんなことをも乗り越えてください。
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